1759年に建設されたバロック建築の傑作といわれる教会です。
メキシコシティからは少し離れていて、南西170km、バスで3時間の距離にあるタスコという銀の町に、この2つの塔をもつ素晴らしい教会が白い街タスコにそびえ立っています。
メキシコシティに行かれる方で1日、時間のある方は是非行かれてください。日帰りで行くことも可能です。
スペイン植民地時代、メキシコにやって来て銀鉱脈を掘りあて、タスコの大富豪になったフランス人の鉱夫、ホセ・ボルダが、「神はボルダに富を与え、ボルダは神にこれを捧ぐ」という家訓を実行して町に寄贈した、チュリゲラ様式で飾られた豪華な教会です。
この町の丘の上にはキリスト像がそびえています。
メキシコは今でも世界最大の銀の輸出国ですが、スペイン植民地時代のメキシコで、それまで不毛の地であった中央高原地帯で銀鉱脈が見つかったことから、この教会のあるタスコ以外にもグアナファト、サカテカスなど、鉱山の町が続々と誕生しました。銀の採掘で莫大な富を得た鉱山の所有者は、教会建設に資金を投入、そのためバロック調の華麗な装飾を施したコロニアル建築の建物が今も数多く残されています。
かつて銀の輸送ルートとなった、これらの町を結ぶルートは“銀の道”と呼ばれ、メキシコシティを起点に趣きあるコロニアルシティを巡る観光ルートとなっています。